スリーピースについて〜マナーと着方〜

 【スリーピーススーツ】について

 〜本日のお題〜

①スリーピーススーツとは?

②<シーン別>スリーピース着こなし方

③スリーピース ベスト正しいサイズ選び

 

①スリーピーススーツとは?

ジャケット、ベスト、スラックスが全て同素材、同色、同柄で3点揃っているスーツのこと。

日本では別名「三つ揃え」とも呼ばれています。
従来スーツと言えば、スリーピーススーツが基本でした。時代の流れから簡素化され、ジャケットとスラックスのツーピーススーツへと変化してきました。



「ベストを着る」=お洒落をするため。
と認識されている方が多いのではないでしょうか?

注意して頂きたいのが、見た目の格好良さだけでスリーピーススーツを着てしまうと、シーンや場合によっては失礼にあたるなど、ふさわしくない場合もあります。

②<シーン別>スリーピース着こなし方

1.ビジネスシーン(営業、内勤)

2.就職活動

3.冠婚葬祭(結婚式、お葬式)

 

1.ビジネスシーン

カチッとした見え方になり、落ち着いた雰囲気が演出されます。
それもスリーピーススーツの魅力の一つです。 

 

営業:初対面の人と会う時は避けた方が無難です

営業の時は、立場を考慮した上で、ベストの有り無しを判断していきましょう。

「偉そうに見える」と悪印象を与えてしまう場合もあります。立場のある役柄の衣装として、スリーピーススーツが使用されることが多く初めて会うお取引先や、自分より年上の人が想定される場合などにおいては、スリーピーススーツの着用は避けた方が無難です。

スリーピーススーツ着用した時は、ジャケットを脱いでもベスト着用していればOK。

 

 

内勤:ジャケットを脱いだ時の着こなしが大切。

社内勤務は、上着を脱ぐことも多いと思います。

スリーピーススーツにしておけば、シャツ一枚のスタイルよりも、ベストを着ている方がきちんと見えます。

 

【覚えておきたいマナー】

スーツ発祥のイギリスでは、ワイシャツは今も昔も下着という認識であり、公然の場での下着姿はマナー違反ともいえます。オフィシャルな場においては、上着を脱ぐこと自体NGです。

ベストを着ると外着として成立します。
見た目もスタイリッシュにみせることができます。

 

 

2.就職活動:基本的にはNG

結論から言うと、基本的にはNGと考えてください。
見られる着こなし」をすることが重要です。
見せる着こなし」はNGです。
相手にどう見られるかがポイントになるため、偉そうに見られる可能性のあるスリーピーススーツは避けた方が無難です。
転職でアパレル関係を考えているようであれば、OKな場合もありますが、あまりおすすめはしません。

 

●冠婚葬祭

お葬式:喪主よりも格式が高くなる可能性があるため注意が必要
お葬式に出席する場合の服装は基本的に礼服になります。
(礼服を喪で着る時は喪服に呼び方が変わるので、以下喪服)
フォーマルシーンではベストを着る事がマナーな部分もあるのですが、喪服をスリーピースで着ることは格式がとても高くなります。
ご自身が喪主であればいいのですが、参列者の場合は、喪主よりも格が上になってしまう可能性があるため注意が必要です。
(喪主が正礼装ではなく略礼装だった場合において)
喪主の立場以外においては、喪服でスリーピーススタイルになることは避けた方が無難といえます。

 

3.結婚式:ドレスアップ出来るのでおすすめ

結婚式には、新郎や新婦の身内の方、職場の上司や同僚、友人など様々な方が出席します。
基本的な考えて方として、マナーや常識に沿った服装が望ましいです。


●おすすめな色:ブラックです。
ブラックのスリーピーススーツといっても様々ですが
・ブラックの無地
・シャドーストライプ(色糸を使用したストライプではなく、生地の織り方の凹凸でストライプが形成されていること。ドビーストライプとも言います。)
控えめな柄がおすすめです。

●NG柄:柄が目立つとカジュアルな印象になります。
 
●おすすめの着こなし:ブラックスリーピーススーツ+白ワイシャツ+千鳥格子のネクタイorグレンチェックのネクタイ(いずれもシルバーベース)のVゾーンコーディネート。
ワンポイントに英国柄を使うことによって紳士的な印象になるますし、
シルバーベースにすることで無彩色のコーディネートが成り立ち、上品な印象になります。
親族、職場の方、友人知人、どの方の結婚式でも使うことのできる間違いのない着こなしになります。

 

結婚式記事を合わせてご覧ください。
 <関連記事>
男性ゲストスーツマナー【基礎編】→(
男性ゲストスーツマナー【ガーデンウェディング編】→(

 

③スリーピース ベストの正しいサイズ選び

 ●アームホール(袖周り)に適度な余裕があること

目安としては、着用するワイシャツの袖の太さとベストのアームホールの直径が同じくらいになっているのがジャストサイズです。

腕は動くものなので、アームホールが脇の下に食い込んでいると不快感が増します。
余裕がありすぎるのも、見た目のスタイリッシュさが失われるため、おすすめできません。

身幅は体に沿ったサイズになっているか
ボタンを留めた時にジャストなサイズ感が着こなすポイントです。
余裕がありすぎると着せられている印象になります。
逆に無理に小さく着てしまうと、体のラインが必要以上にでてしまい、見苦しい印象になります。

●着丈の長さは、パンツのベルトループが隠れるくらいがポイント
サイズの合っていない丈の短いベストを着ると、ベストの裾からシワになったワイシャツがはみ出てだらしない印象になります。
また丈の長いベストを着ると、胴長に見えスタイルが悪く見えます。
着丈の目安は、パンツのベルトループが隠れるくらいの長さです。

④ベストの一番下の釦は外す。(アンボタンマナー)
アンボタンマナーともいわれ、ベストの一番下の釦は留めないのがマナーです。
※ジャケットの一番下の釦も同様。

ベストスタイルは紳士的、かつスタイリッシュにも見えますが、
サイズを一歩間違えると、見映えが悪くなります。

************まとめ************

スリーピーススーツは立場やTPOに合わせた着方を注意すればビジネスシーン、フォーマルシーンに使える万能なスーツと言えます。
基本的にベストはジャケット、パンツと同色・同柄・同素材になりますが、
ベストがリバーシブルタイプになっているタイプもあります。


参考になって頂けましたら幸いです。

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